製品がどのように生まれ、どのように塗装ラインまで流れていくのか。
今日は ティー・エム製作所の板金工場(武蔵村山)から塗装工場(瑞穂町)までの実際の流れを紹介します。
社内に“板金と塗装の両方の工場がある”というのは、実はかなり珍しく、
これが 短納期・高品質・安定した生産力 を実現している大きな理由です。
1. 精密板金加工の流れ|受注〜展開・レーザー・曲げ・溶接まで
──ティー・エム製作所の「精密板金技術」の中核部分**
ティー・エム製作所の板金工場では、
単に“製品をつくる”のではなく、
精度・強度・見栄え・再現性といった製品価値そのものを決める“精密板金技術”を提供しています。
最終仕上げで塗装する製品も多数ありますが、
製品の骨格やクオリティの多くは 板金工程で決まる ため、
まずは板金としてのこだわりをしっかり紹介します。
① 展開(CAD/CAM)──“板金設計”がここで決まる
図面を単に展開するのではなく、
-
曲げ後の精度
-
組み立て性
-
強度バランス
-
量産時の安定性
これらを踏まえた“展開・設計”を行うのが当社の強みです。
ここでの設計力が、
後工程(溶接・塗装・組立など)すべての品質を左右します。
② レーザー加工──切断品質が製品のレベルを決める
高速かつ高精度なファイバーレーザー複合機を使い、寸法の安定性と加工面のキレイさを確保します。
精密板金では、
「切断精度」=「製品精度」
と言っても過言ではありません。
また、レーザー加工と同時にタップ・穴開け加工も可能なため、
高品質・低コストにて加工が可能です。
穴位置の寸法公差、端面の品質、バリの少なさなどは、 お客様からの信頼を支える大切な要素です。
③ ベンダー(曲げ)──熟練技と設備の掛け算
ティー・エム製作所は、
板金職人の技術と最新設備の両方を活かして曲げ精度を徹底管理しています。
-
複雑な曲げ
-
長尺物の曲げ
-
曲げ回数の多い製品
こういった難易度の高い製品にも対応可能です。
この“曲げの安定性”が製品全体の組立や見た目まで影響するため、
板金として非常に重要な工程です。
④ 溶接・仕上げ──見た目の美しさと強度のバランスを取る
溶接は単に“くっつける”工程ではありません。
-
強度
-
歪み
-
見た目
-
耐久性
これらを総合的に満たすには、
熟練工の判断と仕上げ技術が不可欠です。
特に仕上げでは、
「ここまでやるの?」というレベルで細かい処理をすることがあります。
これは精密板金メーカーとしてのプライドでもあり、
製品全体の価値向上のため に行っています。
2. 板金 → 塗装の社内移動
外注を使わないため、製品は 工場間を最短距離で移動 します。
-
大型製品
-
小物の大量ロット
-
定期生産品
すべて社内で段取りできるため、
外注待ちによるタイムロスが出ない=納期の短さ が実現できます。
また、社内物流なので破損リスクも少なく、品質が安定します。
3. 瑞穂町塗装工場のラインの特徴
ティー・エム製作所の塗装工場は、
他社には少ない 「ライン塗装 × 多品種対応」 を両立しているのが大きな強みです。
① 大量生産が得意なライン構造
1日の生産量を安定して出せる理由は、
専用ライン設備による効率化と、段取りの最適化にあります。
② 大きいものも小さいものも吊れる設計
サイズの大小に関わらず吊り治具を工夫し、安定した搬送が可能。
板金側で穴が開いていればそれを活かし、
必要に応じて吊るし方法の提案も行います(※最小限)。
③ 色替えのスピード感
大量生産ラインでありながら、色替えにも柔軟に対応。
量産品のリピート生産や、色違いのセット製品にも強いのが特徴です。
4. 一貫生産だから叶う「品質×スピード」
板金工場で作られた製品が、
そのまま塗装ラインに流れてくることで得られるメリットは非常に大きいです。
-
板金段階のクセや形状を把握したうえで塗装できる
-
不具合が出たらその場で工場同士が連携できる
-
板金・塗装の担当者同士が日常的に情報交換している
-
“量産を止めない段取り力”がつく
特に、塗装側としては 板金の品質が安定している ことで作業がしやすく、
仕上げ品質・膜厚の安定性・見た目の均一性につながっています。
5. 最後に──“板金と塗装が両方できる会社”の価値
外部から見ると同じ「製造」かもしれませんが、
板金と塗装は本来まったく専門性の違う別の仕事です。
それが一つの会社内にあるというのは、
・品質の一貫性
・納期の早さ
・大量生産への対応力
・加工と塗装の両視点からの提案力
これらを全て同時に成立させる、非常に大きな強みです。
ティー・エム製作所の製造ラインは、
“板金の精度 × 塗装の品質” の両方を大切にし、
お客様の製品を最終工程まで責任を持って仕上げています。
■ . お問い合わせについて
板金加工や塗装についてのご相談、試作依頼、工場見学など、
お気軽にお問い合わせください。
〈本社・工場〉
〒208-0023
東京都武蔵村山市伊奈平2-40-2
TEL:042-531-7073
FAX:042-531-2812
https://tm-s-co.jp/
〈塗装工場〉
〒190-1201
東京都西多摩郡瑞穂町大字二本木380-14
https://paint.tm-s-co.jp/
それではまた次回!!