― 生産管理・組立現場が本当に困るポイントとは ―
1. 溶接不良は「後工程で爆発する」サイレントキラー
溶接工程における品質の問題は、板金加工の段階では表面化しにくいという特徴があります。
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外観上はきれいに接合されている
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単体の寸法検査は一応合格している
しかし、こうした「一見問題なさそうな微細な差」が、量産ラインでの組立工程に入った瞬間、大きなトラブルとなって表面化します。
溶接品質の不安定さは、後工程の効率を奪う「サイレントキラー」なのです。
2. 組立現場で起きる「溶接のバラツキ」によるトラブル
生産管理や組立現場の責任者様は、次のような経験はないでしょうか。
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「なぜかボルトが入らない」:穴位置は合っているはずなのに、歪みのせいでネジ穴が食い違う。
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「製品ごとに組立感が違う」:あるロットはスムーズだが、次のロットは力を込めないと組めない。
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「ラインが止まる」:一部の手直しのために、全体の生産計画が狂ってしまう。
これらの多くは、溶接時の”「熱歪み」「位置ズレ」「溶接順のバラツキ」”が原因です。
特に量産品では、この「個体差」が生産管理を最も苦しめる要因となります。
3. 溶接品質の不安定さが「管理コスト」を押し上げる
溶接品質が安定しないと、生産管理の現場では単なる「不良品」以上の損失が発生します。
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工数が読めない:手直しにどれだけ時間がかかるか予測できず、残業や休日出勤が発生する。
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在庫調整の難化:良品が揃わないため、次工程への供給が不安定になる。
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納期管理のリスク:計画通りの出荷ができず、納入先への信頼を損なう。
つまり、溶接品質は単なる技術の問題ではなく、「納期遵守」と「管理コスト」に直結する経営課題なのです。
4. なぜ溶接は「再現性」が難しいのか
溶接は、熱による金属の変化を制御する高度な作業です。
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素材(鉄・SUS・アルミ)ごとの熱膨張の理解
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複雑な形状を歪ませないための拘束と溶接順の判断
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塗装後まで見据えた仕上げのさじ加減
これらはマニュアル化が難しく、職人の判断に依存しがちです。
そのため、何の対策も講じていない現場では、ロットや担当者によって「品質のバラツキ」が生まれてしまいます。
5. ティー・エム製作所が追求する「再現性という品質」
量産現場で求められるのは、「世界で一番きれいな1個」ではなく、”「1000個すべてが同じように組めること」”です。
私たちは、溶接の品質を「再現性」と定義し、以下の管理を徹底しています。
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溶接順の標準化:歪みの出方を一定にするための手順を徹底。
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専用治具の活用:人の手に頼りすぎず、物理的に位置を固定してバラツキを排除。
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前工程(曲げ)との連携:溶接しやすい「高精度な曲げ」を前提とすることで、溶接負荷を軽減。
6. まとめ|溶接品質は「管理品質」そのもの
溶接の品質が安定すれば、組立ラインは止まらず、生産計画は予定通りに進みます。
手直しが減れば、結果としてトータルコストは下がります。
ティー・エム製作所にとって、溶接品質とは単なる加工精度ではなく、お客様の”「生産管理を楽にするための管理品質」”です。
「量産に入ると組立に苦労している」「ロットごとのバラツキをなくしたい」とお悩みの生産管理・調達担当者様は、ぜひ一度弊社の「安定した溶接」をお試しください。
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